続 旅館が変わる赤字が消える その36
社内会議で逐次状況の把握を |
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ニーズ対応の自己診断−黒字経営R
「利益の確保」の3回目は「予算分析会議」と「営業会議」について。
【基本スタンス】
1点目の予算分析会議(A)は、部門別の収支実績を明確にし、予算に対して未達成であれば早急に改善策を講じるのが狙い。これによって経営目標を確実に達成する。2点目の営業会議(B)は、先行予約と売上予算の整合を図るのが主目的となる。このためには、営業戦略が利用客のニーズに合ったものか否かを確認することが不可欠であり、月2回程度のペースで会議を実施することが欠かせない。これら2つの会議は、前回の「特割」と同様に、年間を通じた目標予算を念頭に置き、それらを月ベースで検討・掌握するものといえる。
【施策内容】
予算分析会議、営業会議ともに各3項目が中心。
A−@実績収益状況確認
先行予約による財務の収益状況を的確に分析するのが、ここでの主要な狙い。収益状況は、累計・月別に完全掌握しておくことがポイント。掌握するための社内システムの精度、および会議での俎上の仕方などが要チェック事項となる。
A−A2カ月先行実績収益
先行予約の客数および単価などの諸データを勘案して、予想される収益状況を把握する。実際には、先行予約などが予算達成に必要なレベルに達しているか否か確認する作業といえる。こうした会議を適切に推進しているかをチェックする。
A−B予選達成是正策
上記の@Aを踏まえて、目標とする予算の未達が想定される場合は、状況を勘案した対外・内など部門ごとに是正策を講じる。是正策は、いわゆる5W1Hの形で必要事項を網羅しているか否かをチェックする。また、こうした取り組みの実施状況だけでなく、状況把握のための社内システムの構築状況も問われる。
B−C企画会議
ここでの狙いは「大口需要」の創出に主眼を置く。同時に、年間を通じた販売目標をベースに、企画そのものの売上高を想定し、目標予算との整合を図っていく。いわば、目標予算を念頭に置きながら、売上予測の可能な企画であるか否かが問われる。
B−D特定大口顧客販促
上記Cの企画案を実行に移すための会議である。ここでは、大口需要先に対して企画・販促計画を策定し、目標予算の達成を目指す。特定の大口需要先を明確に把握したうえで、企画・販促策を的確に実施しているかが、ここでのチェックポイントとなる。
B−E現地ツアー開拓
周辺の観光ポイントや体験施設・ゾーンを精査し、自館の客層にマッチするツアーを開拓する。これは、個人旅行客の需要の底上げ、および新規顧客の開拓につながる施策と位置づけられる。このためには、観光・運輸などの地元業者との提携も必要となることから、営業会議で検討し主体的に推進する。そうした自館の販促姿勢の有無がここでの要チェック事項。
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(つづく) |
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