続 旅館が変わる赤字が消える その26
シフト運営は全社的な視点で |
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ニーズ対応の自己診断−黒字経営H
人件費適正化の3回目は「作業シフトの作成」を考える。
【基本スタンス】
日によって繁閑の著しい作業を、適正な人員で効率的に運用するうえで作業シフトの作成が欠かせない。また、多くの場合実際にシフト運営が実施されているものの、部門別の現場対応的なケースが少なくなく、全社的な視点が忘れられがちなのも否めない。したがって、部門別のタテ割による弊害を排除し、全社的・多機能的な人員運用を目指すことが作業シフトの要諦といえる。そのためには、シフト管理者を定めるなどシステム的な運用の度合いが問われる。
【施策内容】
以下6項目が中心。
@基本シフトの作成
シフト運営で欠かせないのが、客数レベルとの整合である(第25回チェック項目=当日作業計画)。しかし、日々のシフト表をとどこおりなく作成するには、相応の労力を必要とする。ここでのチェックポイントは、客数レベルを念頭に各部門が基本シフトをパターン化して用意するなど、実状に整合させるシステムを構築しているか否かである。こいしたシステムが不在だと、シフト表の作成事態が必要以上の時間を要するなどの非効率さを引き起こすだけでなく、運営そのものに齟齬をきたす懸念もある。
A労働実績表の作成・連絡
シフト運営の効果を数値的手法で明確に把握できる手法を構築することが欠かせない。労働時間管理者は、週単位で従業員別の労働時間を作成し、シフト管理者に勤務時間の実績を連絡する必要がある。そうしたシステムの構築と実施状況が要チェック。
B発行・運営・実績入力
シフト運営が確実に機能しているか否かを判断するにあたって、シフト表の発行・運営日の修正・労働時間の実績入力などが、実際の作業現場でどのように進捗しているかを把握する必要がある。そこでそれらを管理する"星取表"などの整備状況が問われる。
Cシフト掲示板の更新
シフト運営で運用上のカナメの一つに数えられるのが、掲示板の更新といえる。すでに実施している多くのケースでは、作成されたシフト表を掲示板に掲出し、各従業員はそれを見ることで翌日以降の作業内容を確認することになる。手法自体に当面の問題はないが、掲出された表の見やすさは、誤認を防ぐうえでも欠かせない。表示内容・掲出方法など理解しやすい仕組みであるか否かが要チェック事項。
D運営実績の検証
仕組みがどんなに立派でも、指定されたとおりに運用されていなければ目標を達成することはできない。差魚現場にムリ・ムダ・ムラがないか否かを定期的にチェックする仕組みの有無が問われる。
E作業基礎スペック積算表
シフト作成の根拠となるのが作業項目別の作業スペック。これについては、適時に更新しそれらのデータを積算表として保管しているかがチェックポイントとなる。
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(つづく) |
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