続 旅館が変わる赤字が消える その22
夜警や保守要員も機能検証 |
Press release |
|
ニーズ対応の自己診断−黒字経営D
業務内容の見直しの5回目は、対象Aとして「夜警の会計業務運営」、対象Bとして「施設の外注」にスポットをあてる。
【基本スタンス】
対象A「夜警の会計業務運営」は、運営の効率化を狙いとするもので、夜警のアイドルタイムと会計業務を一本化。対象B「施設の外注」は、修理などの業務を外部発注とし、施設要員を点検と不良箇所の確認にとどめることで施設保守を効率的に行うのが狙い。
【施策内容】
Aで3項目、Bで4項目が主な施策となる。
A−@会計業務教育プログラム
夜警のアイドルタイム活用は、効率的な経営を目指す上で注目ポイントの一つ。いわゆる待機時間を活用して、ナイトフロントの機能を付加させるもの。そうした取組みの有無が要チェック事項だが、このためには教育プログラムの作成が欠かせない。両者への対応が問われるところ。
A−A積算申送りチェック票の作成
会計業務のタテ割弊害を除去するのが狙い。実際には、クーポンなどの処理状況を明確にするためのチェック表が必要であり、そうした対応をしているか否かが要チェック。
A−B会計集計フローシート
ナイトフロントの機能を確実なものとするためには、領収書の発行から発生する最終の科目処理までを、一連の流れとして捉えることが不可欠。このため、これらの業務分岐を俯瞰し、明確に捉えるフローシートを作成する。そうした対応がチェック事項。
B−@点検者の確定
館内施設のメンテナンス要員を削減するとともに、維持・管理の機能を向上させることがここでの課題。相反する課題をクリアするのに不可欠なのが、館内の点検箇所と点検方法を明確に指示したマニュアル。要員削減への意識と対処方法としてのマニュアル整備度合いが、ここでのチェックポイント。
B−A保守点検記録
作業状況の記録は、施設の維持・管理では不良箇所の発生を未然に防ぐ意味で重視される。したがって、これらを記録する仕組の有無が最初に問われるところだが、さらに作業の標準化を目指す上では、記録簿の見やすさ(誰が見てもわかる)が大切。これら二つの視点からチェックする。
B−B施設管理マニュアルの整備
館内各箇所の保守点検に際して、点検のあり方から不備時の対処方法までを明確に規定したマニュアル整備は、日常業務を遂行するうえで基本的な事柄。ここでのチェックポイントは、マニュアルの完成度だけでなく、マニュアルに沿った教育研修をどこまで実施しているかなど。これらの取組みが十分でないと、作業の確実性が得られないだけでなく、運営経費の低減が果たせない。
B−C外注費管理
自社の社内要員の人件費と外注した場合のコストを明確に算出し、経費削減を図るのが狙い。目安となるのが外注コスト積算表。こうした発想の有無や積算表の整備などが要チェック事項。
|
|
(つづく) |
|