続 旅館が変わる赤字が消える その17
衛生管理はニーズへの対応 |
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ニーズ対応の自己診断−危機管理C
危機管理の4回目は衛生について。
【基本スタンス】
いま、衛生に関する関心度は極めて高く、この傾向はさらに高まることがあっても低下することは考え難い。いわば、基本的なニーズとして認識しておくことが欠かせない。食品面では、これまでも慎重さにおいて十二分の配慮ががなされてきたが、それでも事故はまれに発生していた。また、最近では浴場での衛生管理も注目されている。これら食品や水周りをはじめ、衛生面での日常的な管理は、さらに徹底を期すことが不可欠となっている。これらの管理ミスが重大な事故につながる。まずは日常の管理の徹底が必要である。
【施策内容】
以下7項目が中心。
@部署別衛生管理マニュアルの作成
厨房関係では、かねて衛生管理にかかわる管理意識が高く、日常業務の中で相応に実行されてきた。それらをマニュアルに整備することが第一段階であり、第二段階は実行状況の定期的なチェックと実状に即した見直し。とりわけニーズの変化に対応して作業が多様化・複雑化すると、マニュアルが実状にそぐわないケースも発生する。定期的な見直しが欠かせない。また、厨房だけでなく、動線に沿った各部署での衛生管理も不可欠であり、部署ごとの衛生管理を徹底させることが事故を未然に防ぐ日常管理として履行されなければならない。その意味で部署別の衛生管理マニュアルの整備が必要。マニュアル作成と教育実施が要チェック。
A施設の衛生管理
清掃や美化は日常業務として履行されているが、日常業務とは別に定期的な清掃・美化を計画的に行うことが欠かせない。その際、単なる清掃だけでなく、害虫駆除をはじめ衛生管理にかかわる事項を網羅する。計画的な実施状態が要チェック。
B器具・備品の衛生管理
調理器具や食品を扱う備品については、洗浄などの作業の完全を期すだけでなく、保管についても細心の注意が払われなければならない。その際に、一連の手順に沿って厳しく管理されているか否かが問われる。
C食材・調理品の衛生・温度管理
食材や調理品の衛生管理では、衛生的な器具・備品の使用、手洗いの励行や衛生的な服装などは実行されている。見落としがちなのが温度管理であり、厳重な実施体制が重要なポイント。
D社員の衛生管理・知識や一色の向上
手洗いの励行だけでなく、日常的に衛生面への意識・知識の向上を図る姿勢が欠かせない。社員が相互にチェックしあう意識などを醸成する必要もある。
E大浴場の衛生管理
レジオネラ菌をはじめ雑菌類の繁殖を起こさせないための泉質管理は、日常業務として不可欠。泉質管理・温度管理・殺菌などの諸項目のチェック履行体制が問われる。
F必要な保険への加入
食中毒などに対応する保険への加入は原則。
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(つづく) |
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